ブラックマンデーとフライデーのBlackの違い

100年以上の株式市場の歴史の中で、最大の大暴落と言えば、1987年10月19日のブラックマンデー Black Monday である。この日、ニューヨークダウ平均株価 Dow が記録したのは、前日比508ドル安(−22.6%)という、とてつもないものだ。それを受けた翌日の日経平均株価も、やはり−3834円(−14.9%)という大暴落だった。

このブラックマンデー、日本語に訳すと「暗黒の月曜日」と言われる。つまり「Black」の黒は、悪い意味で使われているわけ。ちなみに、ブラックマンデーが起きた原因は、明確には分かっていない。原因が分からない暴落だったからこそ、投げ売りが投げ売りを呼び、底なし沼の大暴落となったと推測される。

このようにBlackというのは、一般的には(日本の感覚と同じで)悪いことに例えられるが、別の使い方もある。アメリカでは、11月の第4木曜日は祝日(感謝祭)で、その翌日の金曜日から、早くもクリスマス・セールが始まる。この金曜日のことを、ブラックフライデーBlack fridayと呼ぶのだ。

アメリカでは、このブラックフライデーからクリスマスまでの1ヶ月間で、小売売上高の3割が集中すると言われている。そして小売店が黒字になるから、黒=Blackというのが語源なのだとか。

同じブラックでも、用法によっては全く逆の意味になるわけだね。日本語で「いい」というのが、「良い」という意味だけでなく、「要らない」という意味で使われるのと、似ているな。
※要らないというのを「いい」って言うのは、関西圏だけっすか?

余談だが、タレントのやしきたかじんは、ブラックマンデーの翌日から株式投資を始めたそうだ。大混乱している証券会社に「株買いたいねん」と行ったら、随分怪訝な顔をされたそうだ・・・そりゃそうだわな(ノ∀`)。